2025.11.20
【ニュートラルカラー大解剖 / 全6回】Vol.4 ウォームグループながらも、インテリアをモダンに魅せるタイムレスニュートラル
vol.4に入った【ニュートラルカラー大解剖 / 全6回】のシリーズですが、今回からは暖かな雰囲気を作りやすいウォームなニュートラルカラーグループをご紹介していきます。
なかでも一番モダンな印象をもたらすのが、柔らかさや穏やかさを感じる白の色調をもつ「タイムレスニュートラル」。さっそくこのニュートラルカラーの4色をチェックしてみましょう。
1. リノベーションにぴったり!古さにも新しさにも馴染むバランスの取れたタイムレスニュートラル
2. タイムレスニュートラル:No.291 School House White
3. タイムレスニュートラル:No.282 Shadow White
4. タイムレスニュートラル:No.201 Shaded White
5. タイムレスニュートラル:No.283 Drop Cloth
7. モダンなニュートラルカラーを直接確認するならFarrow&Ball 銀座サロンへ
1. リノベーションにぴったり!古さにも新しさにも馴染むバランスの取れたタイムレスニュートラル

「肩肘をはらないナチュラルな穏やかさ」と「洗練された印象」の二つを同時にインテリアにもたらしてくれるのが、今回ご紹介する「タイムレスニュートラル」。
なめらかな石のような深みをもつ白の色調のグループですが、ウォームカラーのニュートラルカラーグループにもかかわらず暖かすぎずまたクールすぎもしない、非常にバランスの取れた色が揃っています。

他のニュートラルカラーグループとタイムレスニュートラルの違いを挙げると、伝統的なイングリッシュカントリースタイルで好まれるような「些細な黄や赤のトーンを含んだ、温かみのあるオフホワイト」や「柔らかく優しいグレイッシュな要素」「どんなスタイルにもあわせやすい緑の顔料」が混ざった色味で構成されていることでしょう。

それでは、リノベーションにも新築にもぴったりで、汎用性が高く親しみやすい色合いとなっており、非常に繊細で明るい色も自然に引き立ててくれるタイムレスニュートラルの4色をご紹介します。
・【ニュートラルカラー大解剖 / 全6回】Vol.2 クールでモダンなインテリアにリノベーションをするならアーキテクチュラルニュートラル
・【ニュートラルカラー大解剖 / 全6回】Vol.3 現代的なスマートモダンを生み出すコンテンポラリーニュートラル
2.タイムレスニュートラル:No.291 School House White


タイムレスニュートラルの中で一番明るいNo.291 School House Whiteですが、Farrow&Ballで最も明るい白であるNo.2005 All Whiteに比べるとやや緑みを帯びたくすみのあるオフホワイトです。


カラーチャート上ではやや落ち着いた色合いに見え「空間が明るくならないかもしれない」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は日陰のような場所で見ると「まぎれもない白」として見えるよう設計されている色なのです。
窓のないスペースや北向きのお部屋などを柔らかく明るく演出してくれるNo.291 School House Whiteは、いつの時代も私たちのインテリアにとって親しみやすい白として長く愛せる色となるでしょう。
3.タイムレスニュートラル:No.282 Shadow White


柔らかな白にほのかなグレーを帯びたNo.282 Shadow White。
色名にShadowという言葉が入っているように、日陰で白が使われたときに生まれる柔らかなトーンに由来しており、ほんの少しグレーがかったニュアンスが顔をのぞかせる繊細な色です。


多くの自然素材色がそうであるように、明るめで柔らかなニュートラルカラーに包まれたインテリアを好まれる方々に、この汎用性が高く控えめなShadow Whiteはぴったりです。
ウォームカラーのベージュでよく見かける「黄み」を感じることは少なく、インテリアスタイルを選ばず、多くのお住まいで調和する色として活躍してくれるでしょう。
4.タイムレスニュートラル:No.201 Shaded White


No.201 Shaded Whiteは、暖色でも寒色でもない明るく淡いグレーがかったべージュです。
上でご紹介したNo.282 Shadow Whiteよりも少しだけ暗く、穏やかでありながらもグレイッシュなニュアンスも持つ色合いですが、クールで冷たい印象を感じさせることはありません。

タイムレスニュートラルの特徴ではありますが、このNo.201 Shaded Whiteもリノベーションや新築を問わず、インテリア空間で驚くほど幅広く活用してくれます。


その中でも、ジャパンディスタイルなどあまり鮮やかな色を取り入れず静謐で穏やかなスタイルがお好みの方におすすめなのが、上でご紹介したNo.291 School House WhiteやNo.282 Shadow Whiteや下のNo.283 Drop Clothと一緒に使うこと。


些細な色差ではありますが、大きな面になるとより明るさの違いが明確に。例えば、「壁」と「巾木やドア」の色を塗り分けることでナチュラルなグラデーションが生まれ、落ち着きのある洗練された空間デザインが生まれます。色の移り変わりをぜひ楽しんでください。
5.タイムレスニュートラル:No.283 Drop Cloth


「Drop Cloth」の由来は、塗装作業時に欠かせない埃除けシートの伝統的な名称からきています。
黄みもグレーも強くなく、更に明るすぎもせず暗すぎもしないという、極めて中庸で落ち着きのある色味が、その名にとてもふさわしいのではないでしょうか。

インテリアで使うとしたら、上記の写真のようなNo.283 Drop Clothよりもやや暗めのニュートラルカラーと合わせるのも良いでしょう。
中くらいの明るさのニュートラルカラーでも、真っ白な壁と合わせると色の対比により、思っている以上にキツく見え、本来もっている上品さや柔らかさが感じにくくなることがあります。
そんな時は、白の代わりに空間を繋ぐ色としてNo.283 Drop Clothを取り入れることでインテリアが分断されずにまとまりますし、ニュートラルカラーの良さをより感じることもできます。リノベーション時にやや暗めの色にチャレンジしたいと考えている方は、ぜひ取り入れてみては。
6.FAQ タイムレスニュートラルについて

Q.ホワイトインテリアが好きなのですが、上手くまとまりません。
清潔感があり明るい印象のホワイトインテリアがお好きな方は、床壁天井だけでなく、家具なども白系統の色で揃えることが多いですよね。ただ、白にもたくさんの白があるので「微妙に違う印象の白」がたくさんあっても粗雑にみえてしまうこともあります。
そんな時は、モダンにもナチュラルにもあわせることができるタイムレスニュートラルの明るい色を壁に塗装するのがおすすめです。さまざまなホワイト系のファブリックや木製家具を活かすいわば「調整役」として空間をまとめてくれるので、大活躍してくれるでしょう。
Q.タイムレスニュートラルは、和室や和モダンな空間に使えますか?
ぜひお使いください。特にNo.201 Shaded WhiteやNo.291 School House Whiteのような柔らかなオフホワイトは、畳や障子、木材といった自然素材との相性がとても良く、日本の伝統的な空間に洗練されたモダンな雰囲気をもたらしてくれます。


Q.ニュートラルカラーが大好きなのですが、ウォーム系とクール系を同じ空間で使ってしまってはダメなのでしょうか?
ニュートラルカラーのなかでも個性の強い少し色味を感じるグループではなく、限りなくグレーやホワイトに近い中庸でも使えるグループ同士の色だと、ウォームでもクールでも比較的合わせやすいです。ウォームのグループなら「タイムレスニュートラル」、クールのグループなら「リラックスニュートラル」があげられるので、参考にしてみてください。
ただ、同じインテリア空間のなかで複数色でカラーコーディネートをする際は、やはり「暖かさ・クールさ」や「くすみの度合い」など『共通する要素』に注目して色を整えた方が、より調和したインテリアを作ることができるでしょう。
上記のようにリノベーションや新築でインテリアの色を相談されたい方は、Farrow & Ball銀座サロンでカラーコンサルタンシーサービスをご利用ください。インテリアカラーを熟知する銀座サロンのスタッフが、お客様のご自宅の様子やご希望に合わせて空間に最適な色をご提案いたします。
7.モダンなニュートラルカラーを直接確認するならFarrow&Ball 銀座サロンへ

Farrow & Ball 銀座サロンではさまざまなニュートラルカラーを塗装している空間です。リノベーションや新築をご検討されている方は、Farrow&Ballならではの質感や奥行き深い色合いなどをぜひ直接確かめてみるのをおすすめします。
また、ニュートラルカラーは非常に繊細な色が多く、照明や窓からの彩光の色でも大きく見え方が変わりますので、一度体感をしにいらしてください。
(Farrow & Ball 銀座サロンは予約制となっております。ご予約のうえご来店ください)
お住まいが遠く、銀座サロンにいらっしゃることができない方は、Farrow&Ballのカタログとカラーチャートを無料でご請求していただくことができますので、ぜひご利用ください。
8.まとめ


【ニュートラルカラー大解剖 / 全6回】Vol.4の今回は、初めてのウォーム系のニュートラルカラーグループである『タイムレスニュートラル』をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
ウォームとは言え、他のグループよりも暖かさよりも「柔らかさ」や「穏やかさ」の表情の方が引き立ち、洗練されたモダンな空間を演出することができる特徴があることがわかりましたね!
汎用性の高い中庸のニュートラルカラーが揃っているので、インテリアのさまざまなシーンでナチュラルに馴染み、長く愛することのできる色となるでしょう。
このニュートラルカラーグループが気になる方は、サンプルやカラーチャートを手に入れてチェックしてみてくださいね。
さて、次回のVol.5は、赤を基調とした温かみを感じるニュートラルカラーグループを紹介します。お楽しみに!
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