2026.05.21
夫妻のセンスとこだわりが詰まったキッチンがお気に入り。リビングへの扉を開けるたびに嬉しくなるA様邸|株式会社 友紀建築工房

一歩、リビングの扉を開けた瞬間に広がる景色には、漆喰の柔らかな白と、お気に入りの色で彩られた造作家具が織りなす、穏やかで豊かな時間が流れています。
Farrow&Ballの色が無垢の床材や壁の漆喰の質感を引き立て、住まい全体に心地よい奥行きを与えている、そんな住まいが完成しました。
オーナーご夫婦のお気に入りの場所は、
2階リビングへの扉を開けると見える造作の壁面収納とキッチン
A様邸の主役は、2階リビングへ繋がる扉を開けた正面にそびえる、壁面いっぱいの造作キッチンと壁面収納。「黒すぎない黒」を求めて辿り着いたその色は、ご夫妻が大切にされた「質感の調和」を象徴するものでした。オークの無垢材の色とペイントの優しい質感と色が、何気ない日常をより優雅に感じさせてくれる、ご夫妻のこだわりが凝縮されたリビングです。



素材の個性を引き立てる、緻密なディテール設計
株式会社 友紀建築工房様は、キッチン、カップボード、パントリー棚、造作建具を全てNo.CC1 Tarを提案。
単なる「黒」ではなく、光の当たり方で表情を変える木炭のようなこの色を、キッチンから建具まで一貫して繋げることで、空間に統一感をもたらしました。


特に漆喰や無垢の床の質感との組み合わせにより、優しくて穏やかな空気感が生まれています。 天然素材が持つ質感と、塗装ならではのマットで上質な質感、そして「色」を緻密に計算したプロフェッショナルな視点による提案です。
色のストーリー
ケリー・ウェアスラー氏が描く、砂漠のハイウェイの記憶 No.CC1 Tar
メインのキッチンで使用されているNo.CC1 Tarは、2022年に日本で発売されたアメリカのインテリアデザイナー、ケリー・ウェアスラー氏とのコラボレーション『The California Collection』のひとつです。
太陽に照らされた砂漠の高速道路が持つ、独特の黒みがかった色合いを捉えたこの色は限定色として登場し、アーカイブとなった今なお特別な存在感を放ちます。
ケリー氏の「自然界の色は感覚レベルで共鳴し、穏やかな気持ちにさせてくれる」という信念に基づき作られたこの色は、一般的な黒の冷たさがありません。
アスファルトが熱を持ち、周囲の景色に溶け込むような「柔らかな黒」だからこそ、部屋全体を優しく包み込み、無垢材や漆喰といった天然素材と一体化したと言えるでしょう。
心を解きほぐす、大人のピンク No.295 Sulking Room Pink
A様邸のこだわりは、パブリックなLDKに留まりません。扉の向こうにあるサニタリー空間は、LDKの凛としたモノトーンの世界から一転、温かみのある空気に包まれています。一歩足を踏み入れると、そこには墨色のようなNo.CC1 Tarとは対照的な、柔らかなくすみピンクNo.295 Sulking Room Pinkで塗装された腰壁が広がります。
ご夫妻が最もプライベートな時間を過ごす空間に選んだのは、心を解きほぐす色彩でした。


サニタリーの腰壁に採用されたNo.295 Sulking Room Pinkは、フランス語で「貴婦人の私室」を意味する言葉に由来します。この色は、決して甘すぎず、どこかグレーやブラウンのニュアンスを含んだ、洗練された大人のための落ち着いたピンクです。
狭い空間であっても圧迫感を与えず、むしろ優しく包み込まれるような安らぎをもたらすこの色は、LDKの静けさと美しいコントラストを奏でます。
日常を脱ぎ捨て、自分に還れる場所
柔らかな曲線を描くR壁の向こうに広がるのは、穏やかな空気が流れるクローゼット。棚一面を彩るのは、ロンドンの街並みを象徴する石材から名付けられたNo.6 London Stoneです。
かつて建築家ジョン・ナッシュが手掛けた歴史的邸宅のために、デザイナーのジョン・サトクリフが調合した特別な色。この赤みを帯びた深いベージュは、まるで石造りの建築に包まれるような、確かな安心感を与えてくれます。温かみのあるウォームカラーに包まれて、せわしない日常をリセットし、心から寛げるプライベート空間となりました。


思考を深め、感性を刺激する書斎
LDKやサニタリーの先、さらに奥深い個性を放つのが、Farrow&Ballの壁紙Lotus 2047に彩られた書斎です。クラシックな蓮の花をモチーフにしながら、洗練されたモダンな印象を併せ持つこのデザインは、静かな空間にドラマチックな表情を添えています。


Lotusのデザインは、自然の造形美を愛したアールヌーボー様式。蓮の花(ロータス)をモチーフにした優美な曲線が、空間に19世紀のエレガンスをもたらします。
19世紀から続く伝統的な工法を用い、職人の手によって一点ずつ作られるFarrow&Ballの壁紙の最大の特徴は、自社の塗料を使用して製造されていることです。そのため、印刷では出せない独特の厚みと質感が表面に宿り、光の当たり方で今にも動き出しそうな躍動感を与えています。
また、壁紙のグラウンドカラーに使用されているNo.243 Charleston Grayをカウンターの天板に使用することで、空間全体に見事な統一感を生み出します。
伝統と現代の心地よさが交差することで、空間の質を一段引き上げた「大人のための隠れ家」が完成しました。
空間に使用した2つの「白」
リビングの巾木、窓枠には、COLORWORKSのオリジナルペイントHipの「白」を使用。壁に使用した漆喰の「白」と建具の「白」の調和を考えた株式会社 友紀建築工房様のこだわりが光ります。
クローゼット巾木、棚を塗装した色はNo.239 Wimborne Whiteです。ウィンボーンの街に流れる穏やかな空気感を映したこの白は、わずかに黄色の顔料を含むことで、真っ白よりも温かみがあり、冷たさを感じさせません。
FARROW&BALLについて
Farrow&Ballのペイントは、光の移ろいとともにその表情を変えていきます。差し込む光の角度、時間帯、そして巡る季節。その時々の光に寄り添う色彩は、A様邸の職人技が光る造作家具や、呼吸する天然素材と響き合い、空間に圧倒的な奥行きと質感を醸し出します。
「色」とは単なる装飾ではありません。壁一面に広がる美しい色彩は、日々の暮らしに豊かな彩りを添え、住むほどに愛着の深まる住まいを形作ります。











YUUKI STYLE 株式会社 友紀建築工房
HP : https://yuukistyle.com/
instagram : https://www.instagram.com/yuukistyle/
ブランド: Farrow&Ball
色番号・色名:
No.CC1 Tar(キッチン、カップボード、パントリー棚、造作建具)
No.295 Sulking Room Pink(サニタリー 腰壁)
No.6 London Stone(R壁内棚)
Lotus 2047(書斎壁紙)
No.243 Charleston Gray(書斎天板)
No.239 Wimborne White(クローゼット 巾木・棚)
Hip 白(リビング 巾木、窓枠)
施工場所: 2階LDK、サニタリー、クローゼット
設計・施工: YUUKI STYLE 株式会社 友紀建築工房
建築地:愛知県