2026.01.17

PROJECT

軽井沢で始まった、感性をひらく冬の展示ー福祉とアート、そしてデザインが交差する「konst & formverkstan」展レポート





軽井沢の冬景色がいっそう美しく感じられるこの季節、長野県御代田町にある文化拠点MMop(御代田写真美術館)にて、静かで力強い展示が始まりました。

2026年1月10日より開催されている

「konst & formverkstan (コンスト アンド フォルムヴェルクスタン」展。

先週末、私たちも会場を訪問させていただき、その空間に流れる空気や作品一つひとつが持つ佇まいに深く心を打たれました。本日はその展示についてご紹介します。

「konst & formverkstan(コンスト アンド フォルムヴェルクスタン)」展 
「konst & formverkstan(コンスト アンド フォルムヴェルクスタン)」展 

「konst & formverkstan(コンスト アンド フォルムヴェルクスタン)」展 この展示会ではFarrow&Ballの期限切れ塗料を使ったアートも展示されている。

「konst & formverkstan」展 会場の様子

軽井沢とスウェーデン、2つのアトリエが出会う場所

本展は、軽井沢を拠点に活動するkonst(コンスト)と、スウェーデンのアトリエFormverkstan(フォルムヴェルクスタン)による初の合同展です。どちらも、障害のあるアーティストと共に制作を行いながら、福祉・芸術・デザインの新しい関係性を探求しているプロジェクト。異なる背景や文化、感性が交わることで生まれる作品は、私たちに「美しさとは何か」という根源的な問いを静かに投げかけてくれます。

Formverkstanで制作された多くの作品が紹介されています。
Formverkstanで制作された多くの作品が紹介されています。

Formverkstanは、スウェーデンの福祉施設内にあるアトリエで、障害のある人たちがアートやデザインを通じて自己表現を行う場として活動しています。今回の展示では、Formverkstanで制作された作品の数々にも出会うことができます。

環境へのまなざしが、表現へとつながる試み









今回のアート展では、Farrow&Ballの期限切れ塗料を活用して制作された作品も数多く展示されています。役目を終えたはずの塗料が、再び表現の素材として息を吹き返し新たな価値をまとって空間に存在している様子が印象的でした。

Farrow&Ballのサンプルポットを使用した作品の制作風景

Farrow&Ballのサンプルポットを使用した作品の制作風景

「捨てない」「活かす」という姿勢が、環境への配慮としてだけでなく、創作そのものの背景として自然に表れている点も心に残りました。そして、Farrow&Ballの色彩と発想豊かに筆を走らせた即興的な作品の数々には、技巧を超えた純粋な美しさが宿っており、観る者の感性に静かに語りかけてくるようでした。

Farrow&Ballの塗料を使って個性豊かに描かれた作品

作品の一部には使わなくなったFarrow&Ballの塗料も活用されている
作品の一部には使わなくなったFarrow&Ballの塗料も活用されている

一部の作品には、使われなくなったFarrow&Ballの塗料が活用されています。

主催団体「konst」と、須長檀さんの活動

今回の展示を主催されているのはkonst。その代表理事のお一人が、デザイナーの須長檀さんです。

スウェーデンでデザインを学び、北欧の家具や小物を扱うインテリアショップLagomのオーナーとしても知られる須長さんは、長年にわたり、デザインと社会の関係性を問い続けてこられました。

須長さんが運営されるLagom様では、Farrow&Ballの塗料を長年ご愛用いただいており、色や素材と通して空間の質を高める姿勢には、私たちも深く共感しています。

lagom様ショップ内の様子 (2025年7月撮影) 壁: No.281 Stiffkeyblueが塗られたゆったりとした美しい空間が広がります。

lagom様ショップ内の様子  (2025年7月撮影) 壁: No.281 Stiffkeyblue

こうした背景を持つ須長さんが、konstの活動を通じて福祉とアートそしてデザインの新たな関係性を模索されていることは、Farrow&Ballが大切にしている「色を通じて暮らしの質を高める」という理念とも深く響きあいます。

今回の展示を通じて、私たちも改めて、色や素材が持つ力、そして人と人とのつながりが生み出す創造の可能性に心を動かされました。

体験できるアートとして、ぜひ足を運んでみてください

会期中は、ご来場者が参加できるワークショップも開催されています。「見る」だけでなく、「体感する」ことで、作品や空間との距離がぐっと近づく時間になるはずです。

また、会期中は、原画をもとにデザインされた雑貨や洋服の展示販売も行われています。一部は受注生産となり、作品の世界観を日常に取り入れることができるのも、本展ならではの魅力です。

展示は2月1日まで。

軽井沢を訪れるご予定のある方は、ぜひ自然とアートに触れるひとときを楽しんでみてください。

展示情報

・展示会名:konst & formverkstan 展

・会  期:2026年1月10日(土)~ 2月1日(日)(毎週火・水曜休館)

・会  場:御代田写真美術館(MMoP内)

・詳  細:軽井沢とスウェーデンの福祉施設によるアートとデザインの 展示・販売会「konst & formverkstan」展  – MMoP

展覧会風景とアイコニックなオリジナルマグカップ

会場風景と展覧会ロゴが添えられたアイコニックなマグカップ

 

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